別れた直後に心が見える [心理の不思議 7]
別れた直後に心が見える
会社の仕事で他社の人間と会わねばならない時などにも、実際に商談をしている間はお互いに緊張しているので見せることのない本音が、商談が終わって別れた瞬間に思わずポロリと出てしまうなどということもあるでしょう。
「---ったく、疲れるんだよなァ、あの人との話は」などと、いう言葉が出る時は、おそらくその人の背中にも疲労感がにじみ出ているはずですね。
ですから、もしも、あなたが相手の本当の気持ちを知りたい時は、別れ際にこそそのチャンスがあるといってもいいのです。
恋人同士が楽しいデートの時間をすごしたあとで、「じゃァ、またね」と、別れた時、本当に相手のことが好きでたまらないのであれば、必ず、お互いの後ろ姿を何度も振り返り見送るはずです。
しかし、もしも、あなたの恋人が別れた直後に、あなたが振り返っても、まったく知らん顔で帰路を急ぎ去るようであれば、その恋人にはあなたへの気持ちは、ほとんど薄れていると思っても良いようです。
ましてや、振り返ることはおろか、急いで人ごみにまぎれようとするなどという場合は、その相手の浮気さえ疑った方がいいかもしれません。
実は、わたしにもかつて、こんなことを言った人がいました。
「わたすげさん、帰って行く時の背中、何だかとても疲れていたみたい。一緒にいてつまらなかった?」
つまり、その相手は、わたしが帰って行く後ろ姿を見ていたのです。
これは、まずいところを見られてしまいました。確かに、わたしは、その時緊張の糸が切れて、かなりダレダレだったのです。コートの背中に、その雰囲気がモロに出てしまっていたのでしょうね。
でも、決して、その人といた時間がつまらなかったわけではないのです。ただ、人混みが苦手なわたしは、そういう場所での会話に、とにかく疲れてしまっていたのです。
しかし、まさか、相手がわたしの帰る姿を振り返って見ていたとは気付きませんでした。
そう言えば、小学生の頃、先生にこんなことを言われた人もいるでしょう。
「遠足は、学校で解散すれば終わるのではありません。家へ帰り着くまでが遠足です。お家へ着くまでは、気持ちをとぎらせることなく、道草などせずにまっすぐに帰りましょう」
そうです。
別れた直後のあなたの行動こそが、本当の心を反映しているといっても過言ではないのです。
2010-12-11 22:01