イメージ・ダイエット [心理の不思議 7]
イメージ・ダイエット
アメリカの整形外科医マクスウェル・マルツが提唱する「サイコ・サイバネティクスの理論」は、肉体が変わるから人間が変わるのではなく、肉体が変わることで性格が変わるから人は変わるのだということである。
マルツ医師は、整形で醜い顔が変わることで、性格までもが激変する患者を大勢見て来たのだという。
しかし、中には、美しくなってもまったく性格の変わらない患者もいたそうである。
そういう人は、やはり、手術前と同じようにその新しい美しさを放棄してしまうのだそうである。
先日、タレントの友近さんがあるテレビ番組で、今まで58キロあった体重をたった二ヶ月で50キロまで落としたという話をしていた。
大好きな魚肉ソーセージを食べるのをやめ、出来るだけカロリーの少ない寒天やこんにゃくなどの食品を選ぶことで、体重を落として行ったのだそうである。
食べたい物を我慢するダイエットは、確かに苦しかったようであるが、それでも、彼女はある目標を掲げてこの辛さに耐えたのだという。
それは、故・五社英雄監督の映画に出演する女優のような身体になりたいという目標だったそうだ。
「鬼龍院花子の生涯」「吉原炎上」「肉体の門」などに出て来る女優たちの痩せすぎず太り過ぎずのスタイルに憧れて、自分もいつかあのような映画に出演したいという希望を持っていたために、過酷なダイエットも頑張れたのだという。
こういう話は、以前、わたしも聞いたことがある。
身体は、自分がイメージしたように変えることが出来るという話である。
鏡の前に立って、お腹の肉をつまみ、「お前はこんなところにいるべきではない」と、言い聞かせることで、その贅肉を減らすことも出来るのだという。
そして、毎日、自分がなりたいボディーを想像し続けることが大事なのだそうだ。そうすれば、自ずと食べる量も減り、身体に緊張感を保たせることで、痩せやすくなるのだというのである。
また、自分は他人に見られているという意識を持つことも重要なことらしい。それには、率先して人前に出ることもダイエットへの近道なのかもしれない。怠惰な生活や緊張感のない生活は、やはり肉体をだらけさせるものなのだろう。
ただ、わたしのように、人前に出ることがなくても一挙手一投足が緊張と我慢の連続という人間もいるが・・・・。
実際の効果のほどは確約できないが、試してみる価値はあるのかもしれないな。