今年のイルミネーション [山ノ内町の風景 2]
今年のイルミネーション
今年の湯田中駅裏----楓の湯広場のイルミネーションは、いつにも増してちょっと派手目。
午後五時過ぎになると、いっせいに点灯されるのだが、これを見たい人たちが、手に手にカメラを構えてやって来る。
街の中は、相変わらずの閑散モードだが、この一角だけは華やかだ。
で、今日は雪景色の中の光っぷりを撮影してみた。
世の中は、再来年には軽自動車税がアップするとか、何かと暗い話題ばかりだが、
「少しでも気持ちが明るくなれればね・・・」
と、近所の主婦は言う。
本当に、いつになったら真の景気回復は訪れるのだろうか・・・?
蟻川図書館へ [山ノ内町の風景 2]
蟻川図書館へ
先日、ちょっと用があって、山ノ内町立蟻川図書館へ行った。
これまでも、いつか入館してみたいと思いながら、その機会がなく、今回調べごとをさせて頂くために、初めて足を運んだ。
建物内はとても静か。
司書の方からロビーで図書館の役割や事業内容についてお話を伺ったのち、二階の閲覧室へ----。
外の暑さが嘘のように、室内はエアコンが効いていて快適だ。
清潔で居心地のよさそうな閲覧室には、読書や勉強をするための机と椅子が整然と並び、数人の閲覧者が黙々と読書に没頭していた。
室内に備えられている書架には、たくさんの専門書や小説がぎっしりと並び、背表紙を読んでいるだけでも嬉しくなる。
本好きにはたまらないスペースである。
蟻川図書館では、抱っこの腕の中で優しく語りかけをして欲しいとの目的から、母親と赤ちゃんのための絵本の読み聞かせである「ブックスタート」も開催している。
同図書館の利用は無料。
町民や町内に勤務する人には、本の貸し出しも行なっている。
開館時間は火曜日~日曜日で、午前9時~午後6時まで。
一茶の散歩道 [山ノ内町の風景 2]
一茶の散歩道
天気もいいので、北信ローカルの「りふれ」で紹介されていた湯田中温泉郷の『一茶の散歩道』へ、散歩がてら行ってみた。
もちろん、すべて歩いたわけではなく、ほんの少し上ってみただけなのだが、なかなか冒険心がくすぐられる登山道である。
わたしの他にも、数名の女性観光客がハイキング気分で、眼下に広がる街の景色を満喫していた。
今年は、小林一茶生誕250年の記念の年だとか・・・。
小林一茶は、湯田中温泉に良く湯治に訪れていたということで、街中にも一茶の句碑がある。
この山道を散策しながら吟行し、小林一茶の時代に思いをはせてみるのもオツだと思う。
因みに、『世界平和観音』から下る逆コースならば、もう少し楽に歩くことが出来るかもしれない。
ただし、サルなどの獣が出没することもママあるので、その点はご注意を。
里の桜は散り始め、今は、山桜が見ごろである。
といいながら、さすがに未だわたしの体力では、この登山道はきつかった。
背中にきてしまい、背、少し縮んだかな?
色々おしゃべり 38 [山ノ内町の風景 2]
色々おしゃべり 38
今日は、ポカポカ陽気に誘われて、少し遠くまで散歩に出た。
道端の桜も七、八分咲き。
風は強かったが、気持ちよく歩けた。
春の湯田中温泉郷は散歩に最適だ。
星川温泉の外湯の桜を眺め、
星川橋の上から志賀高原の山々を仰ぎつつ、橋を渡り切ったところで右手に折れれば穂波温泉へ----。
堤防沿いの桜並木の下を歩き、途中から左手へ入る坂を下って穂波温泉の街中へ----。
すると、右手路地奥に見付けた。先日SBCテレビで取材していた『松美食堂』さん。
更に通りを進んで右折し、穂波温泉入口の看板をくぐって栄橋へ出た。
栄橋から中野市方面の眺めは、正に壮観!!桜が堤防道路沿いに、これでもかと咲き乱れている。
この時季しか見ることが出来ない絶景ポイントだ。
頑張って、歩いた甲斐があった。
渋温泉の元気な女性たち [山ノ内町の風景 2]
渋温泉の元気な女性たち
今日、小雨の降る中、駐車場のボウボウに伸びた雑草を刈った。
雑草とはいえ、草の茎はまるで木のように太い。鎌だけでは追いつかず、のこぎりまで持ち出して草藪を切りはらった。
いつもならば、ずぼらも手伝って、伸び放題伸びたままにしておくのだが、今年は草の花粉がものすごくて、自動車のそばへ行くだけでくしゃみが出そうになる。
このまま花粉症に突入では困るので、少しでも身近な花粉はよけておこうと思った。
----で、放送された渋温泉特集を観た。
年配の女性たちが今も現役でがんばっている姿に、元気をもらったような気がした。
そんな中でも、98歳の女性が自分で紙芝居を作り、昔から伝わる地元の民話などを高齢者施設で披露している様子には、正に脱帽だった。
その女性が、今年また新たな創作紙芝居を作ったという。
それは、これまで手掛けた内容とは一味違うもので、彼女が生きて来た渋温泉の歴史を紙芝居にまとめたものであった。
「気が付いたら、この渋温泉で一番の年上になってしまい、わたしだけが知っている昔の渋温泉を若い人たちに教えておかなければいけないと思ったの」
その紙芝居には、彼女が中野町(現在の中野市)にある中野高等女学校(現在の中野立志館高校)へセーラー服を着て、往復16キロもの道のりを毎日徒歩で通った当時の思い出や、日暮れになると各旅館の前の道に三味線を持った粋な新内流しがやって来ては、宿泊客に新内節を聴かせてお代をもらっていたことなど、古き良き時代のありさまが分かりやすく描かれていて、旅館を経営している彼女の甥夫婦も、神妙な面持ちで彼女の巧みな語り調子に耳を傾けていた。
今の渋温泉を盛りたてている若い経営者たちも、折につけアイデアを絞ったイベントを開催しては観光客の目を楽しませているが、彼らはどれほど渋温泉のたどってきた歴史を知っているのだろうか?
話の上では聞いていることがあっても、それをどれほど実感として受け止めているのだろうか?
戦時中、激しくなる空襲を逃れ、親元から離れた大勢の疎開児童たちが、渋の各旅館に分宿しながら地元の小学校へ二部授業(地元の児童が下校した後に登校すること)を受けに通ったことや、その疎開児童が他の疎開地へ移ったあとは、温泉場が傷痍軍人たちが療養する湯治場となったことなども、彼女は感慨深そうに語っていたが、こうした話は、今の若者たちもしっかりと心に留めておかなければならないことなのである。
単に目の前の上澄みをかき回すだけではなく、水面下に沈泥している歴史の重みにも積極的に目を向けなければ、渋温泉の将来など見えはしないと、彼女の紙芝居は教えているようにさえ思えた。
90歳にして喫茶店を経営する女性は、若かりし頃、裕福な外国人しか滑ることの出来ない志賀高原のゲレンデでどうしてもスキーをしてみたいと、自分も外国人になりすまし、片言の英語を話しながら滑った時の痛快さを楽しそうに語り、グルメ雑誌にも掲載される有名ラーメン店の女主人は、店を興した弟の味を守り続けることが自分の仕事だと胸をはった。
彼女たちが育み温めて来た歴史という大きな財産が渋温泉にはある。
今の若い人たちには、そうした歴史に学び、ぜひ彼女たちの弛みないチャレンジ精神を現代に活かして欲しいものである。
観光に携わるなら・・・ [山ノ内町の風景 2]
観光に携わるなら・・・
山ノ内町内を観光客に道案内する時に、説明の目印となるのが橋である。
町内の主要河川として流れるのが渋・安代温泉の横湯川、この横湯川と角間川が合流してなる夜間瀬川だ。
これらの川には、八つもの橋がかかっており、下流から夜間瀬橋、天神橋、穂波大橋、栄橋、星川橋、黒川橋、渋湯橋、和合橋----となる。
黒川橋に関しては、かつて安代橋と呼んでいた地元住民もいるが、現在の安代橋は、安代温泉本通り(堤防沿いではない)にかかる小さな橋のことをいうそうだ。
これらの橋の名前を覚えているだけでも、観光案内はかなりし易くなるはずだ。
だが、町内の観光業に携わる若い人たちの間には、こうした橋の名前や川の名前がうろ覚えとか、ほとんど知らないという人が多い。
志賀高原までの道順を観光客に訊ねられても、橋の名前を知らないのでは伝えようがないのである。
また、渋温泉までの川をすべて夜間瀬川だと思い込んでいる者もいる。
横湯川と角間川が何処で合流するのか判らなければ、橋の説明さえ出来ない。
「おもてなしが大事」と、口を酸っぱくして唱えるにしても、自分たちが住んでいる場所の地図さえ判らないのでは、そんなものは素人の知ったかぶりに過ぎない。
観光客にはおいしい料理を提供して、面白おかしく過ごしてもらいたいというばかりでは、観光のプロの仕事とは言えない。
地域には、地域の伝説にまつわる歴史や独特な文化、地名がある。
殊に、ホテルや旅館業にかかわる人たちには、そうしたことを徹底的に勉強してもらいたいものだ。
因みに、渋温泉の横の川は、横湯川という名前である。
渋温泉の横湯川には、下流から渋湯橋、和合橋とあり、和合橋を渡ると沓野方面へと上り坂が続く。
湯けむりドクター [山ノ内町の風景 2]
湯けむりドクター
山ノ内町や中野市を舞台に繰り広げられるミステリー・ドラマ『湯けむりドクター 華岡万里子の温泉事件簿』のロケが、今、山ノ内町内で行なわれているそうです。
ドラマは、テレビ東京の水曜ミステリー9として放送され、これが六作目だとのこと。
わたしも、このシリーズは大好きで、毎回録画して観ています。
外科医・華岡万里子(かたせ梨乃さん)は、娘の持病療養のため、都会の病院を離れて田舎の診療所の医師として娘とともに赴任したという設定で、昔ながらの古き良き風習が伝わる村内で起きる数々の事件の犯人を、医師としての鋭い観察眼で暴いて行くというストーリーです。
頼りがいのある「華岡診療所」のベテラン看護師・青田富士子役の三林京子さんや長野県警の刑事・犬丸剛役の渡辺哲さんもストーリーに安定感を持たせていて好感が持てますが、殊に万里子先生のことが大好きな村長・志村仙吉役の石井愃一さんの演技がとても楽しいです。
この作品には、山ノ内町の町民が大勢エキストラ出演するほか、町内にある建物や町周辺の自治体の風景などもふんだんに撮影されているので、とても親近感が湧くドラマなのです。
今回のロケでは、リンゴの花が満開の菅(すげ)地区の樹園地を使い、奥信濃村長選の遊説シーンなども撮影されているそうです。
番組の放送予定は、首都圏が7月で、長野地方の放送は8月から9月を予定しているそうです。
(写真は、北信ローカル紙から)
人気(ひとけ)のない志賀高原が好き [山ノ内町の風景 2]
人気(ひとけ)のない志賀高原が好き
先日、あるバスツアーでこちらを訪れたという観光客の中年女性が、散歩途中のわたしに道を訊ねたついでに、こんなことを言っていた。
「実は、ツアーに申し込んだら、あたしと友人だけ、泊るホテルが志賀高原のホテルになってしまったんですよ。他の人たちは麓の旅館やホテルに割り当てられたんだけれど・・・。
そうしたら、今の季節の志賀高原て本当に誰もいないのよね。スーパーがあるわけじゃないし、遊ぶところもなくて、あんまり寂しいから路線バスで山から下りて来ちゃった。
でも、予定ではもう一泊することになっているから、また戻らなきゃならないんだけれど・・・」
そりゃァ、そうだろう。
この時季の志賀高原といえば、山へ入るのはたいていが山菜採りの地元住民ぐらいだから、ホテルでの宿泊客などほとんどいないのが相場だ。
きっと、ホテルの中もガラ~ンとしていて、人の気配もないんじゃないかな?
女性の話を聞くと、ミステリー・ツアーの類の旅行のようだから、目的地は観光業者任せで自分たちは何処へ行くのか判らなかったらしい。
それにしても、ホテルがちょうど時季外れの志賀高原とは、それだけでも十分ミステリーだ。
そういえば、昔、わたしも良く冬季のスキー以外でも志賀高原のホテルに泊まったことがあったが、そういう時は、やはりいつも6月ぐらいの梅雨寒むい頃であった。
でも、わたしは、何故かその時分の志賀高原の閑散とした空気が好きだった。
友人と一緒に人気のないハイキング道を歩くのも好きだったし、他には宿泊客の影さえないような広々としたホテルの中も何となくワクワクしたものである。
晴れた日よりも、どんよりと曇った空に薄墨を溶かしたような霧が流れ、それが青黒い山肌を覆うさまがまた何とも言えず、無性に創作のイマジネーションを掻き立てられたものである。
まあ、こんな風に感じる人は、あまりいないんだろうな。
最近は、志賀高原へも行っていないが、こんな季節になるとあの頃の神秘的な光景が思い起こされて、ちょっと楽しい気持ちになるものだ。
共同浴場でのルール [山ノ内町の風景 2]
共同浴場でのルール
皆さんは、共同浴場へ入る時、先に入浴している人たちに対してちゃんと挨拶をしていますか?
わたしの地元では、挨拶は当たり前のことで、これをしないと、
「礼儀知らず」
と、いうレッテルを貼られてしまいます。
しかも、この挨拶には一定のルールのようなものがありまして、昼間のうちに入浴する時は、
「こんにちは」
ですが、午後五時以降は、
「こんばんは」
と、なります。
ところが、共同浴場をあとにする時は、たいていの人が時間に関係なく、
「おやすみなさい」
と、なるのです。
でも、これに違和感を覚える場合は、
「おしずかに」とか「ごゆっくり」または「お先に」
などと、言う人もいます。
ですから、この挨拶がない場合は、たいていが観光客か初めて入浴する人だということが判るのです。
しかも、挨拶は必ずあとから入っていった方が先にしなければなりません。
既に入浴している人の方が先に挨拶した時は、
「挨拶ぐらいしなさいよ」
と、半ば呆れられていると思っていいでしょう。
これが地元の共同浴場での暗黙のルールなのです。
熊が出た! [山ノ内町の風景 2]
熊が出た!
今朝、上空にはけたたましいヘリコプターのプロペラ音が響き、一体何事かと驚いたが、その理由がお昼の全国ニュースで判った。
山ノ内町の住宅地に熊が出て、男性四人を襲ったのだという。
ヘリは、その事件の取材報道のために飛んでいたものらしい。
熊は、佐野地区で通行人一人を襲った後、夜間瀬川を渡り81歳の男性宅の居間へ飛び込み、一時間半も居座ったのだとか----。
81歳の男性は、熊に襲われて重傷を負い、隣家の男性たちもそれぞれ軽傷を負ったという。
熊は、その後猟友会のメンバーによって撃ち殺されたが、体長160センチ、体重80キロもあるオスのツキノワグマだった。
秋は、冬眠に備えて餌を探す熊が里山へ姿を現わす危険な時期であるが、この熊も餌を探すうちに山から住宅地へ迷い込み、柿の木などがある家を狙った可能性もあるという。
以前にも山ノ内町では何人もの住民が熊の被害に遭っているために、小学生は皆、ランドセルにクマよけの鈴をつけて登下校しているのだが、この熊も一つ間違えれば登校中の子供たちを襲った可能性もあるわけで、親御さんたちの心配は尽きない。
また、熊は高齢者と若者がいたとすると、明らかに高齢者の方へ襲いかかるという習性があるらしい。
近頃は、紅葉に誘われて山道の散歩を楽しむ人たちも多いが、出来れば日常の散歩コースも山際は避けた方がよさそうである。
ところで、この熊出没のニュースは、各テレビ局が競うように報道していたのだが、一つ気になったことがある。
それは、テレビ局によって取材内容があまりにまちまちだったということだ。
まず、被害者宅の場所を湯田中駅近くと報道する局があれば、佐野地区と報道する局もあり、かと思えば、山ノ内町役場の西側と伝えたり、中には、湯田中駅をJRと勘違いしている局もあった。(これは、ニュースの最後に長野電鉄の湯田中駅と訂正していた)
そんなこともあり、わたしは、未だに熊の被害に遭った家の正確な住所を知らない。
とはいえ、襲われて大ケガをした方たちは、本当にお気の毒としか言いようがない。
穏やかな秋の朝が、思いがけない惨事に巻き込まれ一変してしまったのであるから・・・。
一日も早いケガの回復を願うばかりである。