外国人観光客はお金にならない [ちょっと、一息 45]
外国人観光客はお金にならない
近頃、各観光地では、外国人観光客を呼び込もうと、あの手この手でPRを強化しているやに聞くが、正直なところ、外国人観光客には、旅でお金を落とそうという考えを持っている者は、ほとんどいないと言っても過言ではない。
殊に、アジア圏以外からの観光客に関していえば、宿泊料は切り詰めるだけ切り詰め、交通費も最少に抑え、土産品等にいたっては、ほぼゼロ消費に等しいという意見もあると聞く。
とにかく、彼らの旅の目的は思い出作りであり、交通機関などは極力使わずに、自分の足で歩きまわることにこそ生き甲斐を感じているようである。
地元には、通称・スノーモンキーパークとも呼ばれる『地獄谷野猿公苑』があるのだが、ここへ来る外国人観光客のほとんどは、徒歩で野猿公園まで行き、サルの写真を撮り、カフェで休憩するのが関の山。
土産品などには目もくれず、宿泊は別の温泉地(野沢温泉等)----というような旅行パターンが出来上がっているそうである。
この間、政府関係者がテレビインタビューに答えていたのだが、
「地域観光のネックは、ある一定の場所に観光客が集中することで、日本全体の地域活性を阻害しているということにある」
とのことであった。
なるほど、最近は、地元のどの旅館やホテルにも宿泊客の姿はまばらだ。
一時は、アベノミクス効果もともなって、観光客の出足がやや回復したかにも思えたのだが、単なる気のせいだったようだ。
やれ、やれ、ついに不況も極まれり----と、いうものである。