就活スーツの色は? [心理の不思議 7]


就活スーツの色は?



    就職活動といえば、かつて、スーツの色は明るめの「紺系」が普通でした。

    紺色のスーツを着た若者たちが街を歩いていると、そのほとんどが会社の説明会や面接試験などに臨む就職活動をしている学生たちだったのです。

    しかし、最近、そういうスタイルの学生たちをあまり見なくなりました。

    その代わりに「黒」や「濃紺」、または「チャコールグレー(濃い灰色)」のスーツを着た若者たちがやたらに目につくようになったのです。

    礼服でもないだろうに----と、年配の人たちは眉をひそめる「黒系」スーツは、今や就活学生たちの80パーセントを占めるようになったそうです。

    何故、このように、男女ともに就職活動をする学生たちのスーツの色が「紺系」から「黒系」に変わったのでしょうか?

    それは、簡単に言うと、現在の不景気と就職難が深く関係しているのだということでした。

    もしも、彼らが「紺系」のスーツを着て就活をした場合、運よく就職できたとしても、そのスーツをまた着たいとは思わないはずです。それでは如何にも就職したての新人ですと言わんばかりで、あまりに抵抗がありすぎるからです。

    しかも、就活用によく選ばれた明るめの「紺」では、ワイシャツやネクタイとのコーディネートもかなり難しいという理由もあるようです。

    しかし、最初から「黒」や「濃紺」「チャコールグレー」のスーツを選んでおけば、会社へ入った後も十二分に着回しが出来るのです。

    そして、これが最も大きな理由なのですが、この不況下にあって、企業が求めている人材は、「紺系」のスーツが主流だった頃の従順で素直、無器用だが真面目という学生ではなく、自ら会社を盛りたてて行こうという意欲にあふれた積極的なアイデアマンなのです。

    ですから、そうしたイメージを作るためには、「黒」や「チャコールグレー」は欠かせない色だということなのだと思います。一つ間違えれば、アウトロー的にも見えてしまうという難点もありますが、気概に満ちた自由な発想の持ち主という自分を印象付けることも可能な色なのです。

    また「黒系」は、比較的コーディネートもしやすく、ワイシャツやネクタイ、ポケットチーフなども色々なカラーが選べるという利点があります。

    現在のマンネリ化したマーケットを打ち破って行ける何かを持っていると、会社側にアピールするための個性を発揮できる色といってもいいでしょう。

    ただし、これは、あくまでも一般企業の就活に関するスーツの色で、公務員関係には、やはりこれまで通り「紺系」が無難だそうです。公務員は、職業上、真面目さや素直さ、ある意味没個性が重要視されますから、「紺」や「濃紺」などの色で統一した方が間違いもなく、上司の印象も良いということでした。

    とはいえ、企業はスーツの色だけで学生を選ぶわけではありません。スーツの色や形は、あくまでその学生の個性をフォローしているにすぎないのです。

    もしも、兄弟のお下がりのスーツで面接に臨むなら、「兄の着ていたスーツです。お金がないので借りて来ました」と、一言添えるのも、それはそれで、その人の個性になるでしょう。

    初めてスーツに袖を通す学生さんも多い就職活動ですが、同じような色やスタイルの中にも、自分なりの個性をチラリと効かせて、頑張って下さい。

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<今日のおまけ>


    上司の好きな色を言える人は、仕事ができる人だそうです。

    つまり、部下がその色の物をさりげなく身に付けることで、上司も何となく気が合うような錯覚を起こし、その部下を自然と頼りにするようになるからです。

    では、上司がどのような色を好むのか、どうやって知ればいいのでしょうか?

    それは、上司のネクタイや小物をそれとなくチェックしてみると判ります。

    相手の好きな色を読みとることで、その人に親近感を持ってもらえるかもしれませんよ。


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