お前、いい加減にしろよ! [日々の雑感 5]


お前、いい加減にしろよ![パンチ]


    この前、新聞を読んでいたら、女性言葉の男性化という記事が目にとまった。

    「おまえ、いい加減にしろよ!」

    旺文社の調査によると、この言葉を見て、これを男性言葉だと考える小中高生は8割いたそうだが、では、「あなたは、こういう言葉づかいをしますか?」の問いには、「はい」と、答えた女子が28パーセントもいたそうである。

    男子は、この問いについて64パーセントが「はい」であったが、「いいえ」も26パーセントいたそうである。

    「カレーライスは、うまいね」を使う女子は30パーセントを占め、男子の20パーセントは使わないとの統計もあるそうで、女子の言葉の男性化が如実に進行していることが判る。

    また、逆に、男子の言葉の女性化もしっかりと進んでいるようである。

    かつては、「~~だわ」「~~よね」「~~かしら」などの女性言葉は、日常会話でも頻繁に女性が使っていた。特に、テレビドラマや小説などの中では、女性はこういう言葉を話すものだとばかりに、当たり前のように使われていたものである。

    殊に、男性作家が書いている小説の中の女性言葉などは、「いったい、いつの時代の言葉なの?」と、思われるほどに、隷属的な言い回しを好んで使っているものもあり、わたしなどに言わせると、「バッカじゃねェの?」と、思ってしまうことも多い。

    「堪忍して下さい」「わたくしには、判りませんの」「おやめになって!」

    読んでいると、お尻のあたりがむずがゆくなるような言葉の羅列である。

    最近では、ドラマの脚本家たちも、こういう女性特有のデフォルメされた言葉は、出来るだけ使用を控える傾向にあるという。

    要するに、だんだん現実会話に合わなくなって来ているからであり、リアリティーが失われてしまうからだという。

    昔、「君の名は」という映画のリメイク版がNHKの朝の連続ドラマ枠で放送されたことがある。

    そこで、ヒロインの氏家真知子役の女優が話す言葉が、あまりに上品すぎて今の時代に合わないということで、途中から現代風に変更されたことがあった。

    わたしも観ていて、これはいくらなんでもやり過ぎだなと思ったほど、確かに、真知子の言葉は如何にも少女趣味であった。

    話し言葉は、時代によってどんどん変化して行くものである。

    平安時代などは、「はひふへほ」を、「ふぁふぃふふぇふぉ」と、発音していたそうであるし、わたしの父の世代などは、「か」を「くゎ」と発音していたものである。たとえば、ヤカンを「やくゎん」というように。

    だから、未だにパソコンの五十音の中には、普段なら使うことのない「ゎ」という小文字が登録されているのである。

    女性の社会進出に伴って、これからは、ますます男性言葉、女性言葉の区別がなくなり、まずそこから真の男女平等は始まって行くのではないかと思われる。

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<今日のおまけ>

 最近の女性に関して言えば、一時のキャリアウーマン思考が鳴りを潜め、「寄りかかり思考」が戻って来たそうである。

 つまり、共稼ぎではなく、自分は仕事をせずに家でまったりとする専業主婦になりたいということなのだ。

 だから、自分を養うために夫は外で馬車馬のように働いてもらわねばならない。しかし、だからと言って、亭主関白などは絶対に容認できない。

 それが、今の若い女性たちの本音願望らしい。

 「どんなにまずくても、あたしが作った料理は喜んで食えよ!」

 彼女にそんな暴言を吐かれながらも、怒ることが出来ない彼氏もどうかと思うが、それだけの女性たちの傍若無人パワーを日中問題にも生かして欲しいものだと思うこの頃である。

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