ラインいじめに一言 [ちょっと、一息 45]
ラインいじめに一言
あまりの暑さゆえに、パソコンに向かうのがおっくうになっている。
で、先ごろ、テレビでも話題になった大阪府議が関係したラインいじめの問題だが、何処のチャンネルを観ていても、コメンテーターたちは口をそろえて、「大の大人が、中学生のグループに入ってラインをやるなんて、神経が判らない」とか、「中学生相手に暴言を書き込んで、相手を脅すなど、大人げないとしか言えない」などの発言をしていた。
確かに一般人の常識的感覚からすれば、そういうことになるのだろう。
しかし、こうした発言を聞きながら、ちょっと、待てよ----と、思った人も少なくなかったのではないだろうか。
どうして、府議は仲間外れにされたことに腹を立てたのだろうか?
彼は、記者会見で、中学生たちの言葉の問題を取り上げていた。
つまりは、年長者や他人に対する子供たちの言葉が、あまりにぞんざいで敬いのかけらもないことに怒りの原因があると、彼は訴えたかったのであろう。
もしも、ライングループから府議を外したいと思うのならば、中学生たちは、ただ単に「ウザい」「キモい」などの暴言を並べるのではなく、何故、自分たちは府議との会話をこれ以上継続したくないのかという理由を、丁寧な言葉で説明するべきだったのであろう。
親しき仲にも礼儀あり----である。
そして、府議の方も、もしも、中学生たちの暴言書き込みが目に余るようならば、ライン上で中傷の応酬をするのではなく、学校や親御さんたちに面と向かってその旨を相談し、「大人に対して、こういう言葉使いは如何なものか?」と、問題を提起するべきだったように思う。
ラインはバーチャル世界のやり取りだが、それは即現実社会と結びついているものなのだ----ということが認識出来れば、子供たちも不用意な暴言を書き込むことは出来なくなるのではないだろうか。
「もしも、これがラインでなく直に顔を合わせて会話をしていたのなら、(大人に対する)あのような暴言は出て来なかったのでは・・・?」
と、府議も語っていたように思う。
いずれにしても、中学生たちの言葉使いのまずさは棚にあげて、府議の対応の未熟さだけを論じるのは、一視聴者としては、片手落ちの感が拭えない各局の番組内容であった。