女装の効果 [心理の不思議 7]


女装の効果


    人間には、普段の自分とはまったく違う、変身の時間が必要だと言います。

    お祭りやカーニバルなどもそれにあたります。

    お祭りの日は、いつもの真面目な自分ではない、はじけた自分を演出できるのです。つまり、日常では考えられない動きや衣装も、その変身になる訳です。

    そんな時、人は、もう一つの自分の顔に気付いたりもします。

    「おれって、こんな才能もあったのか・・・・」

    「あたしって、意外に大胆なところもあるんだわ」

    などと新しい自己発見をすることで、翌日からの日常生活がワンステップ高みに上がれるという効果さえ期待できるのです。

    そんな理由から、心理学者の中には、自分の殻を破ることが出来ず、常に受け身に回ることばかり考えて仕事にも身が入らない男性に、あえて女装をさせ、非日常の自分を体験してもらうという実験を試みる人さえいると聞きます。

    「男は苦しくても簡単に弱音を吐くな」とか、「男ならそのぐらい出来ても当然だ」などという世間の常識の中で、必死にもがいている男性たちも多いはずですが、そういうことを毎日繰り返していると、自己嫌悪が高じてうつ症状が出たりすることもあるのだそうです。

    そんな時、そういう日常をいったんキッパリと断絶して、まったく違った自分を解放してやることも大事なのです。

    女装をさせるということは、単に衣装を替えるということだけではなく、女になったのだから辛いことや嫌なことも我慢することなく口に出し、泣きたければ泣いても不自然ではないと思うことで、気持ちがすごくリラックス出来るのだとか・・・・。

    まあ、これが病みつきになってしまっても困りますが、女装をしないまでも、月に一度ぐらいは、心から本音で話せる「お祭り」の日を、自分自身で作ってみることも時には必要なのかもしれませんね。


    ***  イラストは、わたすげ 作

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